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Pet column ペットコラム

犬・猫のお手入れ

皆さんはお家のわんちゃん・猫ちゃんの普段のお手入れはされていますか?

私たちのようなトリミングサロン、また動物病院などでのお手入れが中心かと思いますが、実はお家での日頃のケアは犬・猫とのコミュニケーションや体調をチェックするために大切な時間です。

体の隅々まで見ることになるので、普段は気づけない異常を発見することもできます。
飼い主さんからしてもらうことで、グルーミング・トリミングが平気になれるかも・・?!
コツがいるような難しいところはプロにお任せでもいいですが、基本的な簡単なケアはできるようになってみませんか?
トリマー目線でポイントも兼ねてご紹介しますね☆


グルーミングとトリミングの違い

実はグルーミングとトリミングは違うのはご存知でしたか??
グルーミングはブラッシングやシャンプー、お耳掃除、爪切り、肛門腺絞りなどの体全体のお手入れのことで、トリミングは被毛をカットしたり抜いたりすることで、その子らしさを整えていくことを言います。

シャポワンではシャンプーコースがグルーミング、シャンプーカットコースがグルーミングとトリミングを行うコースになります。
トリミングは刃物を使うなどコツもいる難しい作業なので、トリマーにお任せの飼い主さんがほとんどだと思いますが、グルーミングは飼い主さん自身でできることもあります。

 

トリマーがチェックしていること

私たちが施術中にチェックしている箇所はこのようなところです↓

 

被毛・皮膚のチェック

・フケが出ていないか
・脱毛した箇所がないか
・毛玉がないか
・ケガをしていないか
・ノミやダニなどの寄生虫がいないか
・かゆみ、痛み、赤みや腫れ、湿疹またその他炎症などがないか
・イボや腫瘍ができていないか

 

お口のチェック

・歯垢、歯石がついていないか
・歯がぐらついたり、抜けたりしていないか
・歯茎が腫れていないか
・出血していないか
・口臭がないか
・舌の状態

 

爪のチェック

・爪が伸びすぎて巻いたり、神経が伸びすぎていないか
・爪が折れていないか

 

目のチェック

・目ヤニや涙が多く出ていないか
・しょぼついていないか
・濁ってきていないか
・異物が入っていないか

 

耳のチェック

・内側が赤くなったり、腫れていないか
・かゆがったり、痛がったりしていないか
・異臭やべたつきがないか

 

たくさん挙げてみましたが、これらは普段私たちがお手入れをする上で気づく点になります。
毛玉などがなければ、作業がスムーズに進み、犬・猫への負担が減ることもあります。

また見つかる異常の中には病気につながることもあるので、異常が分かり次第飼い主さんへお伝えしていますが、ペットのためにも早めに気づくことや日頃の状態を知っていただくと来店された際に日頃の状態をトリマーへ教えていただくこともできるので大事かなと思います。

 

お家でのグルーミング

日頃のお手入れもということで、お家のわんちゃん・猫ちゃんのお手入れに挑戦してみませんか?(#^^#)

今回は私たちが施術するなかでも比較的簡単でぜひお家でも日頃のお手入れとしてとりいれてもらいたい、ブラッシング、歯磨き、お耳掃除を観点別にポイントも踏まえながら、ご紹介しますね☆

 

ブラッシング

私たちがブラッシングを行う際は、スリッカー、コーム、ブラシ、短毛種だとラバーブラシを使います。
丁寧に無理なく行えるように出来れば全てを使えるといいのですが、ちょっとな・・といった場合、ブラシかコームはぜひご用意していただければと思います。

スリッカーは細い針金がついているブラシになので、あまり同じ個所を何度もあてるとスリッカー負けの原因になるので、注意が必要です。
ここでは私たちが普段飼い主さんへもおすすめしているスリッカーとコームを使う方法でご紹介していきます。

ブラシはスリッカーの代用としてお考えいただければと思います。
ブラッシングについて、別のコラムで詳しくご紹介しておりますので、ぜひご覧ください↓

ブラッシングをしましょう♪

 

① ブラッシングしたい箇所をしっかりめくり、根元にブラシやスリッカーを平行に当て、ゆっくりブラッシングします。

ポイント↑
毛をしっかりめくることが大事です。そうすることでもつれや毛玉をしっかりほぐすことができます。また皮膚の状態も見れるので、ケガをさせにくく、異常も見つけやすくなります。
尚、スリッカーを斜めにあてるとピンが引っかかり、ひっかいてしまうので注意です。

 

② 狭い範囲を少しずつほぐしていく

ポイント↑
広い範囲を一気にしてしまうと、毛を無理やり引っ張ることもあるので、痛がったり嫌がってしまいます。
負担軽減のためにも少しずつお願いします。

 

③ 耳の後ろ、首回り、脇、内股、お尻、しっぽは念入りに

ポイント↑

犬、猫本人が生活するうえで、掻いたりズリズリ・ゴロゴロして擦れるような箇所、首輪の下、また洋服を着せるようなら服が当たる箇所は特にもつれやすくなります。しっかりほぐしていきましょう!

脇の下、内股は軽く持ち上げてもらうといいです。あくまで、無理なく負担をかからない程度でお願いします。
耳は皮膚がとても薄く傷つけやすい箇所なので、耳の下に手を添えて少しずつするとやしやすいです。

 

④ コームを使ってコーミングをする
スリッカーでもつれや毛玉をほぐし終えたらコームでとかします。

ポイント↑
コームは皮膚に対して寝かせ気味に入れていきます。垂直に入れるとまだ残っているかもしれないもつれや毛玉を無理に引っ張ってしまうことも・・

 

⑤ コーミングをしている際に引っかかるのがあれば、再度スリッカーでその箇所をほぐし、コーミングをする工程を繰り返す

 

以上がブラッシングのやり方になります。

もつれがなければ、コームでとかすだけでも十分です。
ご来店の子たちももつれをたくさん抱えて、仕方なく丸刈りなんてこともあります。
憧れのスタイルを保っていくためにも出来るだけ毎日行っていただければと思いますm(__)m

 

歯磨き

歯磨きを実際に挑戦してみようという飼い主さんも多いのではないでしょうか?
しかし、なかなか磨かせてくれませんよね・・

犬や猫は虫歯になりにくいのですが、歯周病になりやすく、3歳以上の子の約8割が歯周病といわれ、人よりも歯周病のリスクが高いです。
実際に私たちが接する子たちでも歯石が多く着き、口臭がひどかったり、中には進行がひどく、口を触られるのも痛くて嫌がる子もいます。
その予防のためにもぜひ習慣として取り入れていただきたい項目になります。
歯磨きは当店の別のコラムにて方法など説明しておりますので、そちらもご覧ください。

犬・猫の歯磨きについて  歯みがきをしましょう

 

ここでは、歯ブラシなど道具選びやコツをご紹介しますね☆

まず、いきなり歯ブラシをあてるとびっくりしてそれ以降苦手になることもあるので、まだお家でしたことがない場合は、ご褒美をあげて褒めて伸ばしながら口を触られることになれることから始めてみてください(^^)/

歯磨きの方法

1:歯ブラシを使う
2:指サック型歯ブラシを使う
3:歯磨きシートを使う
4:歯磨きガムを使う

などがあげられます。

歯ブラシに特に抵抗がなくすんなりとできるようなら一番ですが、どうも嫌がるようであれば、4から順番にやっていただくといいかもしれません。ガムを使いながら、歯ブラシの要領でモノが歯に当たる感覚に慣れさせてみるとだんだん歯ブラシを使えるようになる子もいるようです。
汚れを落とすのは歯ブラシが一番ですので、ぜひ歯ブラシを使えるようになってもらえたらと思います。

 

歯ブラシ選びのポイント

ブラシ部分が固いと、研磨力が強くなりますが、歯の表面のエナメル質を傷つけてしまい、逆に歯石が着きやすくなるだけでなく、歯茎を傷つけて出血の原因になります。

ブラシは細めでたくさんまとめてある柔らかいものをオススメします。
また、サイズも多様に展開されているのでお口のサイズにあった歯ブラシを選びましょう。
当店では、こちらのタイプをオススメしております↓
http://vivatec.jp/dental/pet/compact.php

 

指サック型歯ブラシ選びのポイント

指サック型タイプは、布やシリコン製の指サックをはめて磨きます。
歯磨きにまだ慣れていないけど、飼い主さんが歯を触れる場合にオススメです。
指にしっかりフィットする柔らかいタイプであれば、しっかり磨けるかと思います。
指サック型にブラシがついているタイプもあるので、歯ブラシに移行する前に慣らしとしても使えると思います。

 

歯磨きシート選びのポイント

シートタイプはそのまま歯を磨いたり、指に巻き付けてもできるので便利です。
こするときにすぐに破けてしまうと歯磨きができないので、破れにくさ。耐久性はしっかりしたものを選びましょう。
また、シートには歯垢を取れやすくしたり、ニオイを消すための成分をしみこませてあるため、ニオイに敏感な子は苦手になることもあります。
できるだけ、香りの少ない無香料のシートをオススメします。

 

歯磨きガム選びのポイント

ガムは本当に多種多様なタイプが多いです・・.飼い主さんも迷われる方多いのではないでしょうか??
犬がガムを銜えたとき両端から2~3㎝程度出るのが理想の大きさです。
小さいタイプもありますが、丸飲みして喉につっかえてしまう危険もあります。
大きすぎたり、わんちゃんにとって硬すぎると、顎に負担がかかったり、逆にお口を傷つけてしまいます。

わんちゃんに対して程よい長さのものを飼い主さんに直接持ってもらい、おもちゃ感覚で噛ませながら、全体の歯で噛ませるようにするとまんべんなく行き届くと思います。
また、顎が大きく噛む力が強い子は蹄タイプや革タイプのもの、顎が小さく噛む力が弱い子は柔らかめのガムやジャーキータイプがオススメです。

 

お耳掃除

犬の耳は鼓膜まで続く外耳道がL字型に折れています。その構造上、人より通気性が悪く湿度が高くなり、汚れもたまりやすいです。

ご来店される子たちも、垂れ耳の子たちのほうが汚れやすく、また湿気の多い時期になると、炎症が出やすい子が多いです。中にはお耳の中に毛が生えている犬種もありますので、通気性を良くするためにお掃除をする前に優しく少しずつ抜いてからお掃除してください。
中には毛を抜くことで炎症が出たり、痛がる子もいるので、抜かずに毛をカットする専用の道具もあるので、そういう子たちは無理にはせずにトリマーへご相談ください☆

当店の別のコラムでもご紹介しております!↓

耳のチェックとケア

 

お耳掃除をする際はペット用耳洗浄液を使う

コットンに洗浄液やイヤーローションをつけて、見える範囲の汚れをふき取ります。
とてもデリケートな箇所なので、無理に強く拭くと痛がったり、中を傷つけてしまいますので要注意です。あくまで優しくお願いします。

汚れがとてもひどい場合は、2~3滴程度洗浄液を直接耳に入れて、付け根を揉み、ブルブルさせると奥からたくさん汚れが出てくるので、コットンでふき取ります。
特に汚れが多い場合は何度か繰り返し行ってみてください。

 

お家でも可能なグルーミングをポイントも兼ねてご紹介しましたが、いかがでしょうか?
意外と簡単なこともあると思いませんか??

確かに多少はコツもいるかとは思いますが、お家の子たちの日頃の状態を知るいいチャンスかなと思います。
私たちも実際にお手入れの基本としてしっかり施術させて頂いておりますが、毎月の美容の時だけではなく、いつもお家ではこんな感じとご相談いただければ、アドバイスなどもお伝えできるかと思います。

わんちゃん、猫ちゃんにグルーミング・トリミングを負担なく、心地よいものだと認識してもらうためにもぜひお家でも挑戦してみてください(^^)/
そして、どうしてもお家ではできないとのことであれば、こまめにトリマーにおまかせしちゃいましょう!

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