グルーミング・トリミングの必要性
日頃なんとなくされてあるグルーミングについて考えたことはありますか?
“グルーミング”とは、一言でいうと「お手入れをする」ことです。
動物は自分自身で皮膚や羽根、被毛などの手入れをする習慣を持っています。なかでも、犬のように群れで生活する動物はお互いに手入れをし合う習性を持っています。
“トリミング”は、人が犬に施す手入れの総称として使われるようになった言葉です。
トリミングは、はさみやバリカンなどを使ってセットやスタイリングして毛並を整える、“グルーミング”の中のひとつの工程です。
なぜ犬にグルーミング・トリミングが必要なのか?
グルーミングには「健康上管理面の必要性」と「美容的側面」の意味合いがあります。
定期的にお手入れをすることにより、体を清潔に保ち、人が体を触ることによって病気や異常の早期発見にも繋がります。
ただ単に“おしゃれ”をするためだけでなく、耳や爪、皮膚の健康状態のチェックができ、健康上の面でも必要なことです。
普段から愛犬、愛猫の身体を触りながらコミュニケーションをとることで気づけることがあり、月に一回のトリミングでトリマーが前回とは違う身体の変化に気づくこともあります。例えばイボの数やしこりの大きさなど…
毎日見てることでかえって気付きにくい小さな変化もトリマーだと気付けたりもしますので健康チェックの意味も兼ねてトリミングをおすすめします。
ペットと飼い主様のコミュニケーションが大事なように私たちトリマーもコミュニケーションをとりながら一頭一頭向き合っております。
そして、お手入れをすることによって、ペット自体も気持ち良くなり人とのコミュニケーションも増え絆も益々深まっていきます。グルーミングは、犬と信頼関係を築くためには、とても大切な役割を果たします。
どのお手入れも、いきなりすると怖がり嫌いになってしまう原因になってしまうので、まずは幼犬のころから体のどこを触られても大丈夫になるようにスキンシップからはじめましょう。
首やおなかの辺りをなでられるのは好きでも、鼻先や口まわり、足の裏、しっぽを触られるのは苦手なこが多いです。
皮膚や被毛の他に歯の健康も大切になってきます。歯垢や歯石がついてから歯磨きを始めては手遅れになり、歯石がひどい場合は歯を抜かないといけないこともございます。幼犬の頃から口を触っても大丈夫なように慣れさせておく事が口腔ケアをしやすくするコツです。
歯垢がついてない綺麗な歯の状態から徐々に歯磨きをし慣れさせておきましょう。
最初はペットがなでられても平気・好きなところからはじめて、その延長線で苦手な部分にもやさしく触れていきます。嫌がったら無理せず、気持ちのいい部分にもどり落ち着かせます。
あとで遊ぶ、ごほうびをあげるなどいい事があると関連づけさせるのも分かりやすいようです。
お手入れをする前に、飼い主さんは自分のつめを切っておきましょう。
単なるお手入れではなく、こういったことも念頭に入れながら、お家でも楽しいお手入れでペットとの絆を深めていきましょう。